カメがウサギにドンブリ勝負

2014年 07月 14日 ( 1 )




映画 『マダム イン ニューヨーク』 ENGLISH VINGLISH

少し前の話になりますが、銀座シネスイッチにて公開中の映画
『マダム・イン・ニューヨーク』を観てきました。

映画を観てから、友人たちとの会食へ向かったのですが。
「日中は何をしていたの?」と聞かれたので「映画を観てきた」というと
「へー、どんなの?玄人ぽいやつ?」という返事が。

かなり長い付き合いの人なのですが、彼女の中での私のイメージは、
”玄人っぽい”?!そんな感じなの??
そ、そんなこと全くないと思ってるんですけど。。。
人様から自分がどんなイメージで見られているか、って分からないものですねぇ。


という訳で、勝手に映画の感想を簡潔に述べるならば。

美しい、愉しい、そして、、、ほろ苦いけれど、心の温まる映画でした。
DVD発売になるかなぁ。。。なるといいなぁ。



※ここからは、ネタバレになりますのでご注意ください※


映画の予告は、こちら↓です







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始まりは、朝のシーンから。
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家族のだれよりも早く起き、朝食の準備をする女性の姿。

少し時間ができたので、自分のためにコーヒーを淹れ、さて朝刊を読もうと
椅子に座ると・・・
「チャイをいれてくれ」という男性の声。

ここで女性が振り向き、初めて主人公の表情が見える、という。
d0075206_23162174.jpg


もう、この振り向き姿で完全に虜になりました。
なんと美しい人だろう!

主人公シャシを演じるシュリデヴィさんは、この映画が15年ぶりの復帰作とのこと。
信じられない、この美しさ。
大事だから3回言います、美しいです。


そういえば、冒頭のシーンで思い出したことが。

毎週土曜日の朝に『知っとこ!』というテレビ番組があり、その中で
”世界の朝ごはん”というコーナーがあるのをご存知でしょうか?

新婚の奥さまが、旦那様のために朝食を作るという内容なのですが
料理中は一切奥様の表情を出さない、という。ひたすら食材と手元のアップ。
もしくは後ろ姿。
料理が出来上がると、ようやく奥様の顔が見られる、と。

まさに、この映画と同じ手法であります。いや、だからどうってことでは
ないのですが。


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あ~あ、という顔も美しい!

シャシは、義母、夫、長女そして長男の5人家族。

義母とは大きな諍いもなく、仲良くやっている様子。

しかしながら毎日一生懸命家事をしても褒めてもらえない、そればかりか
英語が喋れないから、と長女に馬鹿にされる始末。
この長女。反抗期まっさかりすぎて、まぁ、にくったらしいこと!

そして、「お母さんに向かって、なんてことを言うんだ!」なんて
叱ることもなく、どこか同調する旦那。うきーーっ

この長女&旦那コンビの容赦ない言動がホロ苦い。

英語が喋れない母親が恥ずかしい、先生や友達のお母さんと話すのも
自分が通訳しないといけないなんて!!という気持ちも分かる。
分かるけれど、ちょっと当たりすぎだぞ、長女。


あまりの長女のキツイ言葉に「勉強は教えられるけれども思いやりはどうやったら
教えられるのか・・・」と嘆くシャシ。

そうさねぇ。。。

その立場にならないと分からないことって、人生に多々ありますよねぇ。
将来、長女自身が人から見下されるような体験をしたときに
「あぁ、自分が母親にやってしまっていた」と思い、そして、その時に母親がとった言動を
思い出したりして。
その時のお母さんが、いかに自分を大目に見て許してくれたのか、とか
我慢してきたかを汲み取れたら、それが”思いやり”になることもあるのかなぁ。

などと、つらつら考えていたら”思いやり”って難しいなぁ、って。
自分がやられて嫌なことから、人にはやらないようにしよう、というのも”思いやり”の
一つとも思えるけれど。
じゃあ、自分が嫌な思いを体験しなかった分野のことに関しては一生”思いやり”が
発揮できないのか、ってことになっちゃうし。

でも、直接自分が体験できなくても家族・友人たちの体験談などから察することも
出来る訳で。
まぁ、それでも完全に人の気持ちを傷つけない存在にはなれないんだよなぁ・・・
ぶつぶつ。

閑話休題。


なかなか家族から褒めてもらえないと感じているシャシですが、お菓子作りの評判がよく
自宅のキッチンでお菓子を作っては販売している様子。
ラッピングを手伝ってくれる人もいるぐらい、固定客をつかんでいる感じ。
お客さんから感謝の言葉をもらったり、笑顔を見て嬉しくなるシャシ。


だのに、旦那と来たら「お菓子作りなんてやめろ」なんて平然と言い放つ。
どこかに「うちの嫁は出来ない奴」を印象付けたい感じがしてしまうのでありました。

だけど、美味しい料理を作ってくれて、美しい妻がいる幸せは感じていて。。。
それが当たり前だと思ってる感じなんでしょうかねぇ。
もしかしたら、心の奥底で「もし、この人が自分の元を去ってしまったら」という不安が
どこかシャシを貶める言動に結びついてしまうのかしら、、、なんて深読みしすぎて
みたり。


幸せではあるものの、自分の存在意義に少々釈然としないものを抱えていた、
ある日のこと。
ただでさえ英語コンプレックスのあるシャシが、ニューヨークへと旅立つことに。
実姉の子供が結婚するので、その手伝いに来てほしい、と。

家族と一緒ならば大丈夫と思っていたシャシでしたが、なんと一足先に自分だけが
ニューヨークへ行くことに。

この時も旦那と来たら、早くニューヨークへ行きたいとゴネる娘に向かって
「お母さんは、つまらない準備に行くんだ。我々は愉しむだけに後から行こう」なんて
言い放ちましてねー。ゆるさーん。


そしてニューヨークで偶然見つけた英会話学校へ通う決意をするシャシ。
学費は自分がお菓子作りで稼いだお金を使うっていうのが素晴らしい。

各国から来ている、立場も年齢も違う生徒たちと一緒に力を合わせて勉強を
進めていくシャシ。

その生徒の中に、シャシに想いを寄せるフランス人男性が・・・

嫌ならハッキリ「夫と子供がいます」と言えばいいのに、なんて無粋なことを
思った私ではありますが
自分の”家事ができる”、”料理上手”といった主婦の能力を褒めてもらうよりも
1人の女性として見てくれている人がいることが嬉しかったんだろうなぁ。。。
ニューヨーク滞在4週間の、ほんの束の間のアバンチュール感みたいな。

いえいえ、シャシは色恋沙汰にしようとしてた訳では断じてなく。
女学生のような?ほんの、小さなワクワクとドキドキ感を久しぶりに味わって
いたということなのかなぁ、と。

そして、苦手だと思っていた英語でコミュニケーションが少しずつでもとれるように
なっていく喜びと自信。

フランス人の男性と2人でいるとき、無意識に英語で完璧な注文をしたシーン。
おかしかったなぁ。

なにより、姪の存在が大きくて。結婚する姪の妹の方の姪(ややこしく書きすぎ)

最初に、その英会話学校の存在に気付いたのも姪だし(彼女は懐疑的だったけど)、
英語のDVDで分からないことがあったりすると教えてくれるのも姪だし、
家族と合流した時も何とか授業に出席できるように取り計らってくれたのも姪だし、
子供よりも英語の勉強を優先させてしまったと落ち込んだ時に励ましてくれたのも、
結婚式の準備で出席できない授業を電話で聞かせてくれたのも、
そして最後に勉強仲間と先生を結婚披露宴に呼んでくれたのも姪だし。


もうドラマ『ダウントンアビー』でいうところの三女な訳ですよ(何の話や)
三女は、自分の屋敷に勤める使用人のために力を貸すのですが、
映画の中では姪が一生懸命に叔母さんを応援する訳ですよ。うるる。


いよいよ、映画もクライマックス。
結婚披露宴のシーン。


叔母が英語を話せるようになってきていることを知っている姪が
「叔母さんもスピーチして」と頼む訳です。
これ、実は英会話学校の最終試験も兼ねていたことが後々判明。

シャシ自身は、試験を受けることを諦めていたように思えたのですが
結婚式でのスピーチが試験であることをシャシは知っていたのかしら。。。
その部分が私には汲み取れず。無念。

何も知らない旦那は「いやぁ、うちの家内は英語がダメでしてね。ははは
私が代わりに・・・」ぐらいな勢いで立ち上がるのですが

そこへ「May I・・・?」と控えめに言うシャシ。
でも表情は どこか堂々として、そんな妻に微かな戸惑いを浮かべる旦那。
はい、大人しく座った、座った!と心の中で呟く私。


先生曰く「ところどころ冠詞が抜けていたり間違いがあった」そうですが
気持ちのこもったスピーチに、思わず涙がこぼれました。

『チョコレートドーナツ』は「泣かずにはいられないらしい」というプレッシャーが
あったものの、この映画に関してはすっかり油断していたものですから、
いやぁ、驚きました。でも、本当に素敵なスピーチだったんですよね。。。


スピーチを聞いて感動する者もあれば(姉、姪たち、学校の仲間たち)
スピーチを聞いて自分を恥じる者あり(旦那と長女)。

「どうだ、参ったか!」と心の中で旦那と長女に説教する私。
私自身は何もしてませんけどね、ええ。
シャシが振り向いたときから、すっかりシャシ応援団の一員なもんですから
このシーンは、スカ!っとしました。

でも、さすがシャシ。
今までの仕打ちに文句を言うことも、勝ち誇ることもなく、旦那に優しく接するので
ありました。
帰りの飛行機の中で、堂々と英語を使う妻の姿を嬉しそうに見る旦那。
でもどことなく、妻の自信に満ちた姿に微かな脅威を感じているような旦那。
インドでの生活にも変化がありそうな予感がしました。勝手な予感ですけれど。

長女の反応も見てみたかったんだけどなー。


もし姪の手助けがなかったらシャシの挑戦も頓挫してた可能性大だった訳ですが、
今まで自分が大事にしてきたこと、貫いてきたことと
これから新たに挑戦したいこと、やってみたいことは
第三者の力を借りることで、どちらかを諦めることなく、スムーズにいくことも
あるんだろうなぁ、とも思ったのでありました。


私自身、新しいことに挑戦しようとするとか、ちょっと自分の枠を広げてみようと思っても
色々言い訳を考えてしまって、なかなか実際の行動に移せないもので。
口に出すことで行動に結びつき、そこに幸運なことに誰かが解決策を持っていたり、
助けてくれたら御の字だなぁ、と。
最初から他力本願というのではなく、というのがミソなのかな、とか。


映画自体は、そんな説教じみたものではないです!!
映画について書いているうちに、なんだか色んなことを考えてしまっただけですので
私の感想は完全無視で、お楽しみいただければと思います。


そうそう、最後に1つ。

シュリデヴィさんのサリー姿が、また素敵でした。
d0075206_23164324.jpg

この他にも、たくさんのサリーが映画に登場します。
模様、色合い、こんなにもサリーって美しいんだなぁ、、、と。


興味のある方は、ぜひ映画館でご堪能くださいませ。
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by yui_usakame | 2014-07-14 22:49 | CD・DVD・映画

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