カメがウサギにドンブリ勝負

映画 『チョコレートドーナツ』  主役をつとめたカミングさんが今年のトニー賞で

『世界の果ての通学路』と『チョコレートドーナツ』。
どちらの映画を観ようか迷ったのですが。
『チョコレートドーナツ』を観たいという友人がいたので
一緒に行ってきました。

隣町で観られるような映画であれば、ささっと一人でも行けるのですが
上映館が少なく、かつ、チケットを窓口で購入するとなると
せっかく行ったのに観られなかったら、、、なんて思ってしまい
なかなか腰があがらなくてねぇ。。。

前置きが長くなりました。


『チョコレートドーナツ』

かなり泣いてしまうらしい、という噂を聞いておりました。

映画館のロビーには、こんなお知らせが。
d0075206_2236489.jpg


え。
そ、そんなに?!

箱ティッシュが必要なぐらい涙腺がゆるんでしまうの?!
この調子だと、泣けなかったら自分の感性を疑われてしまうのではないか??
という妙なプレッシャーを勝手に感じつつ。

一応、タオルとティッシュをすぐに出せるようスタンバイして鑑賞スタート。


という訳で、ここからは映画の内容に触れております。
まだご覧になってない方は、お気を付けくださいませ。
完全にネタバレですのでー!!!


***********************************************************



舞台は1979年のカリフォルニア。

(実際は1970年代のブルックリンで、この映画のシナリオライターが
同じアパートに住む人をモデルにしてシナリオを書いたとか)


本当は歌手になりたいという希望を持ちつつ、金銭的な余裕もなく
ナイトクラブ(おそらくゲイバー)のショーで踊るルディ(アラン・カミング)。

ショーを見に来ていた弁護士・ポール(ギャレット・ディラハント)に一目惚れし、
あっという間の急接近。
ポールは自分がゲイであることを公表せず検事局に勤務している、という設定。


ルディの住むアパートには、薬物中毒の母親と、障害を持つマルコ少年が
住んでおり、母親が逮捕されたことがきっかけで、マルコ少年の境遇を危惧した
ルディが面倒をみることに。

恋人ポールも、最初は少し戸惑い反対していたものの、ルディの熱い想いに
次第に共感し、自分自身も手助けをするようになっていきます。


派手な衣装に身を包み、リップシンクで歌い踊るルディの姿を見ていたら・・・

どこかで観たような。。。デジャブ?


いや、違った。私の好きな映画『プリシラ』を思い出しました。

プリシラ [Blu-ray]

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン



数々の名曲にあわせて歌い(口パクではありますが)踊り、
歌詞が下手なセリフよりもグッと心に響くという。。。
元気の出る曲が多く、映画の内容も良かったのでDVDもサントラCDも迷わず購入。
いずれ『プリシラ』についても書きたいな。


さて、『チョコレートドーナツ』でも進行に合わせピッタリの曲が使われておりました。
”One Monkey Don't Stop the Show”の使われたシーンが
個人的にはクスっと笑えて好きです。

”One Monkey Don't Stop the Show”



”Come To Me”も好き




映画の途中からは、ルディ演じるアラン・カミング氏本人の歌うシーンが
あります。

この方、ミュージカル『キャバレー』で1998年のトニー賞を受賞されたとか。
今年のトニー賞授賞式で『キャバレー』のパフォーマンスを披露した画像が
You Tubeにありました。

私はミュージカルも映画も見ていないので、カミング氏のMC役が妖艶すぎて
ちょっとクラっと。。。

興味ある方はこちらをご覧くださいませ


映画の終盤、ルディがクラブのショーで歌うシーンがありまして
その時に使われるのがボブ・ディランの”I Shall Be Released”という曲。

公式ホームページにある、ご本人へのインタビューによると

>ベット・ミドラーが1970年代にNYのバスハウスで、バリー・マニロウと
>一緒に歌っているYoutubeの映像をトラヴィスが送ってくれた。
>「これ以上すごいのが僕にできるのか」って思ったね。
>信じられないほど心震えるカバーだった。


それは見てみたい、と思いYou Tubeで検索してみたのですが残念ながら私には
見つけることができませんでした。


観客は、この曲を聴きながらマルコ少年が失意のうちに、この世を去ったことを
知ることになります。

切なすぎて、このシーンでは泣けませんでした。
あぁ、だからルディはこの曲を選んで歌ったのかな、と思いつつ
まさかのエンディング。

寝る前、マルコ少年がルディに「お話をして」「ハッピーエンディングで」と
お願いするシーンがあるのですが。
彼の人生が、ハッピーエンディングではなかったということが余計に切ない。


ゲイであるということを公表したがゆえに、ルディの恋人であるポールは
検事局をクビになった挙句、元上司からの手回しにより
障害を持つ少年マルコの養育を裁判所から認めてもらえず。

元上司からすれば、ゲイは赦されざる人間たちであり、子供の教育にも
悪影響しかない、という判断、そして彼なりの正義感から起こした行動が
思いがけぬ悲劇を生みだしてしまったように思えました。

自分が目をかけていた部下が、あろうことか自分を欺いていた、という
プライドを傷つけられたことも大いに関係があったのかもしれませんが。。。

法廷でポールが「法の隙間からこぼれ落ちる、罪のない子供たちを救いたい」的な
ことを言うシーン(すみません、正確なセリフを覚えていなくて)

人を守るための法のはずが、かえって人を苦しめてしまうこともあるだろうし、
この映画のケースだと、時代背景も考えると裁判官も判断を下すのが難しかった
のではなかろうか、と。
果たして、万が一、同じ状況が現代であったら・・・。


「すぐに迎えに行くから、荷物の用意をしておいて」というルディの言葉を信じ
嬉しそうに荷物をまとめるマルコ少年。
なのに、いつまでたっても迎えは来ず・・・

そうか、映画の冒頭はラストシーンだったんだな。。。いや、途中にも似たような
シーンがあったか。。。つまり、暗示だったのかな。
幸せな時間を過ごしてしまったがゆえに、その後の彼に待ち受けていた時間は
どんなに辛かっただろう、と思うと。。。


映画を観た後、友人と一致したのが「ゲイのカップルという気が全くしなかった」
ということ。

これは主役2人の演技が悪いという意味では全くなく、まるで二人が夫婦のような
感じだった、という驚嘆であります。わざとらしさを感じなかった、ということです。

カミング氏は、ショー以外のシーンでは全くといっていいほど女性っぽいメイクでも
なければ、衣装でもないのに。醸し出される優しさ、抱擁感。
仕草だって、めちゃくちゃ女性っぽいわけでもないのに。

それに比べて、自分って・・・・・・(以下、省略)

d0075206_062148.jpg

スーツをビシっと着こなす姿からは、その雰囲気は感じられないかもしれませんが
眉間部分を見ているうちに、菩薩様の眉間にある白毫なんじゃないかと思えてきました。


対してポールは、もう完全にドシーンと構えたお父さん役を担っているように
感じました。

ルディが「本当は歌手になりたいけれど、デモテープを作る機材がない」というと
機材を買ってきてくれて「これで作りなさい」ってチャンスを広げてくれたり

マルコ少年が夕飯にチョコレートドーナツを食べたい、と言うと
「体に良くない」と反対するルディを「毎日ではないんだし」と言ってなだめ
「君はラッキーだね。たまたま今日はあるから食べなさい」とか

その時のルディの「もう、あなたったら甘やかして」って表情も絶妙だったなぁ。

マルコ少年のために部屋を用意した時も、「何が好きか分からないから色々と
買っておいたんだけど・・・」ってポールが少し自信無げに言うシーン。

マルコ少年は自分の居場所ができたことだけでなく、自分のために色々考えて
くれる存在ができたことも嬉しかったんじゃないかな、と勝手に妄想。


最後に、もう1つだけ。

マルコ少年の担任役で、ケリー・ウィリアムズという女優さんが出演していました。
ドラマ『Lie to me』で、ティム・ロス演じる主人公の良きパートナー役として
ジリアン・フォスター博士を演じた時に初めて知ったのですが、個人的には
すごい好きなんですフォスター博士。

今回の役も、温かみ溢れる先生役でした。すごい、いい先生なんですよー。
公式ホームページのキャスト紹介に出ていなかったのが残念。


長い。長すぎる。まとまりなく、とりとめなく長い文章。
この記事書くだけで、何時間というか何日かかったことか。。。

という訳で、ここまで読んでいただきありがとうございます。
[PR]



by yui_usakame | 2014-06-11 00:51 | CD・DVD・映画

のんびり、のびのび、書きたいときは沢山書く。書かないときは、何か月も書かない。そんな、ぐーたらブログです。
by yui_usakame
プロフィールを見る
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30

検索

4本目を育成中です☆

  • このブログに掲載されている写真・文章などの 無断使用はご遠慮ください。