カメがウサギにドンブリ勝負

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NTライブ『ハムレット』③

NTライブ『ハムレット』について。

2回書いても、まだ第一幕が終わっていないという。
一体、どうなるんでしょう。



さて、まぁ続きをば。
映画館の暗闇で書いたメモが頼りなので、その解読ができない部分は
記憶をたどって書いております。
間違いがある可能性がありますので、その際はご指摘ただけると助かります。



※ NTライブ『ハムレット』の内容について触れています。
  まだ未見の方は、ご注意ください!






***************************************************




ハムレットが父の亡霊に復讐を頼まれた、と。
で、その時にノートに書きこむハムレット、と。

実際にノートへ書きこむハムレットという演出について
この本で面白いことが書かれていました。

「もの」で読む入門シェイクスピア (ちくま文庫)

松岡 和子 / 筑摩書房



要約しますと
最近、実際にノートへ書くという演出をすることは珍しい、と。
ハムレットのセリフに「記憶の手帳」というのがあり、その後にでてくる手帳という
台詞も、この「記憶の手帳」と解釈され、実際には書かない芝居の方が多い、と。

ただ、ト書きには「書く」とあるのでシェイクスピア自身は実際に書きとめさせたかったのでは
ないだろうか、と。

ほほー。そうでしたか。
オフィーリアの父・ポローニアスがノートに書きこむことはト書きに書いてあるんだろうか。
それとも、今回の『ハムレット』限定の芝居なんだろうか???


ま、それはさておき。

ハムレットは、友人ホレイショーと、他2名の兵士たちに
あの亡霊は本物だった、と。そして、今宵みたことは他言しないと剣に誓え、と。
すると地下から「すうぇあ~(誓え~)」という亡霊の声。


場所をかえて、何回も友人たちに誓わせるハムレット。
見えない亡霊に向かって笑いながら
「いいぞ、モグラ先生。素早く動けるんだな」みたいなハムレットのセリフも。


そして、これから自分がおかしな言動をとったりしても余計なことを
言わないように頼んだところで舞台の端にあった大きな箱を抱え
中央に持ってくるハムレット。



この動画の17:05ぐらいに、少々この場面が映っておりました。
箱の中から、インディアンの羽飾りのようなものを出してかぶってみたり
登場したオフィーリアを抱きしめたり、何かを言ってる様子。(セリフはなし)

彼女から上着を着せてもらい、どこかへ行ってしまうハムレット。


オフィーリアからハムレットの様子がおかしい、と聞いた父。
これは娘への恋煩いに違いない、と。

部下2名が2階へ駆け上がると、1つの部屋のドアを開け放ち
その部屋の中で盛大に紙を撒き散らす(ハムレットからの手紙を探している)
というシーンに。

今ごろ分かったのですが。
つまりここはオフィーリアたちの家という設定だったのですね。
そうか、そうか。

どうも、そのあたりの場面転換が私には分からなくて「???」と。
勝手に、王宮の部屋開けちゃいけないのでは?!みたいな。
オフィーリアの部屋が王宮にあるの????みたいな。
大きく勘違い。察し悪すぎ。


頭に しっかりハムレットが入っている人にとっては、すぐに理解できることなのかも
しれません。とほほ。

ポローニアスが、王と王妃に自分の考えを述べるシーン。
オフィーリアの部屋から持ってきたと思しき、ハムレットからの手紙を読み上げ
ハムレットは恋煩いをしているのだ、と。


で、ここからが少しメモが抜けておりまして。
皆が一旦、舞台から去るんだったかな。

ハムレットが、おもちゃの兵隊みたいな格好して登場。
私のメモには「タイコちゃん、きたー」と記載あり。


で、大テーブルの上に乗って行進をしたような。
どのタイミングで、ポローニアスが出てきたのか。
まったく記憶にないのですが。

ポローニアスとの やりとり、有名な「Words, words, words」が
動画の10:02ごろから少し見られます。
この動画では、もうポローニアスの胸元に灰皿がついてますね。
何ゆえ、ハムレットは灰皿を胸元に付けたのか??
言動がおかしいことをポローニアスに印象付けるための一環、ということで
いいのかしら。


そしてポローニアスが去ってから、大テーブルの上で一番有名なセリフ
「To be, or not to be: that is the question」
通常は第三幕のセリフを、第二幕で。
しかも、テーブルの上とは思いませんでした。
動画では10:02ごろから少し見られます。


ポローニアスは、オフィーリアとハムレットが話しているところを盗み見れば
恋煩いかどうかはっきりするだろう、と王と王妃に話をし
オフィーリアには、読書でもしているなら一人でいても怪しまれないだろう、と告げ
王と共に扉の蔭へ潜むのでありました。

しかしオフィーリアは本を読むことはなく、ピアノを弾いていると
そこへハムレット登場。

ポケットに手を入れ、オフィーリアに微笑むカンバーバッチ氏!
ちがった、ハムレット。可愛かったなぁ。
大好きなオフィーリアへ見せる表情、良かったなぁ。


オフィーリアが持ってきた靴箱ほどの大きさの箱には、どうやらハムレットからの
手紙などが入っていたようで、これをお返しします、と言うオフィーリア。

すると、私はプレゼントなどしてない、とか尼寺へ行け、とか。
そう言いながらオフィーリアの手をとり、王とポローニアスが隠れている扉の近くまで
歩いて行くハムレット。
つまり、彼らが盗み見していることを分かっているんだな、と。
(ここで、ハムレット退場??)

ポローニアスが再び現れ、メモを片手に(ハムレットは)恋の悩みだ、と。
オフィーリアは取り乱した様子で、何かを机の上で書いていたけれど。
一体、何を書いたのかは不明。


一応、原作と並行しつつカンバーバッチ氏版『ハムレット』を見ていくと
場面が削られていたり、入れ替わっているんだなぁ、と。
そんな訳で、またまた長くなりましたので続きは後日書く予定です。







.
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by yui_usakame | 2016-02-14 22:10 | CD・DVD・映画

NTライブ 『ハムレット』②

NTライブ『ハムレット』①は、こちらです

登場する俳優さんや、『ハムレット』で私が意外な人物を好きだったことに
気付いてしまったことをだらだら書いております。

今回は、はて、どんな内容になりますか......


※ ここからはNTライブ『ハムレット』の内容に触れますので、未見の方は
  ご注意くださいませ!!





****************************************************





原作を読んでから映画を観たので(といっても、読み込むほどではないのですが)
冒頭で、いきなりハムレットが出てきたのに驚きました。

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『Nature Boy』という曲のレコードをかけるハムレット。
父との思い出の曲なのか、歌詞が父を思い出させるのか??




There was a boy
A very strange, enchanted boy
They say he wandered very far
Very far, over land and sea
A little shy and sad of eye
But very wise was he

And then one day,
One magic day he passed my way
While we spoke of many things
Fools and Kings
This he said to me

"The greatest thing you'll ever learn
Is just to love and be loved in return".



話が、いつものように脱線しますけれど。


ちょっと不思議なんです、この舞台の年代設定が。


最初にハムレットのポスターが出てきた時は
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カンバーバッチ氏は、こうゆう古風な衣装がとても似合うから
楽しみだな~なんて勝手に1人で盛り上がっていたものの。

いざ、舞台衣装の写真がでてきたら

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舞台稽古中の写真かと。
てっきり私服かと。

これが本物の衣装だと分かったときの驚きというか。


で、そうそうレコード。
CDではなくレコードの時代で、
(現在でもレコードを愛用していらっしゃる方は多いと思いますが)

ハムレットはジャージ&スニーカーの時もあって。
王と王妃の衣装も、普段は背広とワンピース姿ですし。


一体、どれぐらいの時代をイメージしているんだろうか。
完全に現代ではないのは、小道具の黒電話(正確には赤電話と緑電話)からも
うかがえますし。



以前、ご紹介した動画の18:52ぐらいに、この電話が見えます。                           どうゆう意図があったのかなぁ、と思ってみたり。

で。

ハムレットの登場シーンから驚いたし、
原作ではハムレットじゃない人が言っているセリフをハムレットが言ってるし、
出てきたハムレットの友人はリュック背負って、刺青してるし。
私が読んだ『ハムレット』は、間違えていたんだろうかと、別人の作品だったのか?!
と、ちょっと混乱。


大広間へ来るように言われ、木箱から父親の物と思われる上着を取る
ハムレット。
この時、ちょっと上着の香りをかいでいるというか、顔をうずめるような感じ。
ここが好きでした。
気持ち、分かるなぁ。

懐かしき人の香りを、いつまでも記憶に留めていたいという感じで。
その上着を着て、母と叔父(父の弟)の披露宴へ向かうハムレット。


そして、舞台は大広間へとセットチェンジされ大テーブル登場。

叔父と母の披露宴が進行する中、途中からハムレットが自分の世界に入り込み、
周囲がスローモーションで動いてく。
周囲の時間の流れと、ハムレットの時間の流れの違いが表現されているようで
興味深かったです。


あんなにも父から愛され、大切にされてきたというのに、何故こんなにも早く
再婚するのかというハムレットの怒り、悲しみ。
しかも、その相手が父とは天と地ほどの違いのある叔父と!


テーブルの向こう側にいたはずが、軽やかにテーブルの上に飛び乗り、
観客席の方へ降りてくるハムレット。
テーブルの上には燃えるキャンドルや、お皿などが置いてあるというのに
よくまぁ倒したり、踏んだりしないものだと感心(感心すべきは、そこじゃない)


それにしても、夫を亡くした王妃を数か月で口説いた叔父の凄腕。
一体、何と言ったんだろうか。(そこは筋とは関係ない)

披露宴のシーンは、前述の動画の7:42あたりで少し紹介されています。


披露宴のシーンが終わり、大テーブルが片付けられつつ
同時進行でオフィーリアと兄の会話が始まります。

テーブルが舞台裏へ引っ込むと、1つ杯のようなものが床に落ちてまして。
拾い忘れたのかと、思ったのですが。
それをオフィーリアが自分のカメラで撮影するシーンが。

なるほど、オフィーリアは写真を撮るのが好きという設定なのか、と。

ところで、ここの場面はACT I SCENE III A room in Polonius' house.
つまり、大広間ではなくオフィーリアたちの住んでる家ってことなのですね。
他のハムレットの舞台を観たことがないので、大広間からオフィーリアたちの家の
場面転換をどう表現しているのか分からないのですが

今回のハムレットは面白い場面のつなぎ方をしているなぁ、と思いました。


で、旅立つ前の兄が妹を諭すシーン。
ハムレットがお前に思いを寄せているようだが信じてはいけない、と。
たとえ本心であろうと、彼の立場ではお前を娶ることは難しいだろう、と。

で妹は兄に「歓楽の桜草の道」を歩まないように、と言い返す場面が。
桜草には、そんな花言葉があるんだろうか??と思いまして。

原文は
Himself the primrose path of dalliance treads,
And recks not his own rede.

あ、原文はコチラを参照しております。


で、困ったときはWikipedia。
サクラソウの項目に、花言葉の欄がありまして

>イギリスでは弔花あるいは棺を飾る花であり、春先に咲くことや、
>薄幸やはかなさとの連想などから花言葉も「青春」あるいは「若者」。
>また若さにまかせた享楽的生活を比喩的に「サクラソウの道(primrose path)」という。

あっけなく、解決。

ところで桜草って、primroseとprimulaと両方あるけれど、この使い分けは一体??
いや、もう進まないから、これはいつか。


すると、兄妹の父親ポローニアス登場。
旅立つ息子へと、注意事項を告げるのです。
喧嘩に巻き込まれないように、でも巻き込まれたらトコトンやれ、みたいな。

このシーンで、ポローニアスは胸元から小さなノートを出して息子への言葉を
読みあげていたような??


夜になり、亡霊の存在を確かめようとハムレットが登場。
この時、一人でとても寒そうにしていたハムレット。
なんだろう、他の人が「そうですね」とか応えた記憶がないからかな。
原作では

HAMLET The air bites shrewdly; it is very cold.
HORATIO It is a nipping and an eager air.

ちゃんと友人ホレイショーが答えているので。
うん、私の記憶が欠落しているのかと。

自分の父親の霊かもしれないものと対面する前の、ハムレットの
寒気のようにも勝手に感じてみたり。


そして、亡霊登場。

ちょ、ちょっと怖かったです。
まぁ、亡霊なので。普通の格好で現れてもおかしいけれど。
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もう1回亡霊として登場した後は、墓掘り人として登場。


ハムレットが「神のごとき父も」と言っていたけれど。
懺悔する間もなく死んでしまうと、いかに生前立派でも、あちらで恐ろしい目に
あうんでありましょうか??しかも、殺害されたのに?!
当時の宗教観について、100分で名著のテキストに触れられていたので
読み返さないと・・・                                                                        

父の亡霊に復讐を頼まれ
恋の思いよりも早い翼をつけ復讐します、みたいなセリフを言うハムレット。
今、自分の人生で一番大切なものを復讐に定めたのか、と。

で、父(の亡霊)は自分の弟に復讐せよ、と息子にいうものの
お前の心は汚すな
王妃(ハムレットの母)には復讐ではなく、本人の良心の呵責に任せろ的なことを
いうのであります。

息子に、自分の弟の殺害を依頼しつつ、心を汚すな。

うむー?????
弟は殺されても当然な存在だが、王妃はそこまでするほどの罪ではない、
ということ???

そして、いつの間にか舞台の床には穴があいており、
地下へと続く階段をおりて姿を消す亡霊。

うむうむ、なるほど。
ここで普通に姿を消しては亡霊っぽくない。
ここの演出、好きだなぁ。

                
そして、父に言われたことを書きとめるハムレット。
小さなノートを取り出し、何かを書きとめます。

この書きとめる、という行為について面白い本がありましたので
また後日。


いや、それにしても。
ハムレットについて、あと何回続くんだろう。

                                             
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     
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by yui_usakame | 2016-02-14 13:17

NTライブ 『ハムレット』

NTライブ2016 最初の作品『ハムレット』。

その冒頭で流れたのは、こちらのインタビューの短縮バージョンだったのかしら。

※ 『ハムレット』本編の映像が流れますので、未見の方はご注意を!!



英語の出来ない私には、何を仰ってるのか残念ながらキッパリサッパリ
分からないのですが。表情が。カンバーバッチ氏の表情が。
とても表情が豊かだし、可愛い表情も見られて嬉しいです。

このロングインタビューと、本編がDVDで発売されたら購入したいなぁ。
NTライブって、今のところDVD化の予定はないんでしょうかねぇ。

NTライブ・イギリスのホームページはコチラに。

という訳で、暗闇でメモしつつNTライブ『ハムレット』を観た感想を。
感想というか、いつも通りの単なる妄想の羅列というか。




*** ここから先は、映画本編について書きますので未見の方はご注意ください ***






まずは登場人物のご紹介。
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帰宅し、映画の日本版パンフレットを読んでいてビックリ!
ハムレットの義父・クローディアス役のキーラン・ハインズ氏。
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映画『裏切りのサーカス』でロイ・ブランド役を演じた方でした。

言われてみれば、そうなのですが。
まーーーったく気づいてなかったという。髭がねぇ、あったからねぇ。
(と、髭のせいにする)


ハムレットの実父(兼 墓掘り人役)の方は、『フランケンシュタイン』でも
カンバーバッチ氏と共演されたカール・ジョンソンさんだというのは噂で
聞いておりました。
墓掘り人役の時、あの体のペインティングをしたままなんだろうか、とか
変なことを考えておりました。
いや、身体には直接描いてないのかしら。ぶつぶつ
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それにしても、骨を持って歌うわ、シャレコウベを2つほど投げ飛ばすわ
実父役との差が!!
1人2役にしたのは、何か意図があったのでしょうか??


あと、ハムレットの友人・ローゼンクランツを演じたのは
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昨年末にNHKで放映されたドラマ『トミーとタペンス』にも出演されていた
マシュー・スティア氏。
この方は、髪型ですぐ分かりました。


NTライブ『ハムレット』のホームページには、リハーサル風景の
写真が掲載されているのですが

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この、オンとオフの温度差が何とも言えず好きです。

今回の『ハムレット』で、このクローディアスが私の中で一番好きかもしれません。
主人公の憎き敵ながら、どんな手を使ってでも生き残ろうとする、
自分の思うように道を作ろうとする感じが。

このシーンも好きでした。
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彼の中に渦巻く、どす黒いものが吹き荒れている感じがして。
量が半端なかったですよね。

クローディアスの「悲しみは単独ではなく、大群で押し寄せる」みたいなセリフも
私の心に残りまして
過去にそうゆう体験をしたことがあるからこそでるセリフなんじゃないだろうか
とか妄想。

冒頭でハムレットに対して「お前が跡継ぎだ」みたいな発言をするのも
別にハムレットを愛してるからではなくて、
ハムレットが生きがいの母親・ガートルードが自分の生きがいだから、
ということなんだろうな、とか。

出来の良すぎる兄を持った弟のやるせなさ、いつか見返してやるという
思いが、兄を毒殺し、兄の最愛の妻を得ることで愛も権力も手に入れて。
手放したくないよね、うんうん、と勝手に思いを共有。


だから、レアティーズとハムレットを殺そうという算段を立ててるところも
すごく念を入れていて、どれだけあなたハムレットが邪魔なんですか、と。
しかも、自分で手を汚さず殺そうとする。恐るべし。

「父親を本当に大切に思っていたのか。それとも悲しみは化粧で
本心は別なのか」というような言葉でレアティーズの憎しみを上手く誘導し
決闘に持ち込ませたり、

剣の先を細工したり、喉が渇くだろうから毒入りの飲み物を用意しておこう
だなんて、よくまぁ、悪知恵が働きますね、と。
実の兄を殺害するときも、色々と手を考えていたんでしょうかねぇ。


でも、レアティーズも「じゃあ剣先に毒を塗っておきましょう」みたいに
ノリノリだったけど。
なんだろう、この正々堂々じゃない感じ。
決闘というと、騎士道精神にのっとってみたいな勝手なイメージが私の中に
あるのですが。
決闘というのは名ばかりで復讐がメインだから??



と、長くなってまいりましたので一旦ここで終了しようと
思います。
服装のこと、舞台装置のこと、もちろんハムレットのことも
書きたいと思いつつ。

なかなか、うまく絡めて書けずに時間だけが進んでいく
今日この頃です。
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by yui_usakame | 2016-02-03 22:47 | CD・DVD・映画

ドリパスでベネレット

昨年11月に記事を書いていたものの。
途中で放置していた、こちらの記事。

もったいないので(!)公開しておこうと思います。


*********************************************************


ドリパスってご存知でしょうか?

ドリームパスポート、略してドリパス。

私がこのサービスを知ったのは、カンバーバッチ氏の舞台『ハムレット』を
映画化した作品が、このドリパスというシステムで見られるかもしれない、
という情報を得たからなのでした。


ドリパスを知らなかった私は、
「ドリパス??一体全体どんな仕組みなんだろうか???」と。


ドリパスとは観たい映画をリクエストしておいて、その作品がランキング上位に
なればチケットの販売が始まり。
販売枚数に達することができたら、晴れて映画の上映が正式決定し映画館で
その作品を観ることができる、というサービスらしいです。



今回の『ハムレット』の募集条件を読んでみると、一夜限り。
しかもしかも、字幕なし。
日本語字幕だけでなく、英語の字幕もなし。

お値段3,500円(プラス手数料)。

英語が全く分からない私が、果たして行ってよいのだろうか?
『ハムレット』も本を購入したまま、数十ページしか読んでないのに......

確かテキスト購入し、番組も録画してあるのに見ちゃいないものがあったような。
そうそう、100分 de 名著。

シェイクスピア『ハムレット』 2014年12月 (100分 de 名著)

NHK出版



2014年12月!!
そうそう、カンバーバッチ氏がハムレットを演じられる、ということで。
イギリスの劇場でみることは叶わないけれど、せめてハムレットを読んでおこう、という
そんな勢いで購入した気がします。



いや!でも!!

カンバーバッチ氏のためにも(??)、この上映は実現して欲しい!!
来年早々には、日本語字幕付きの上映も予定されているという噂を
うっすら聞いたけれど。


けれど、日本でやってみようと企画してくれた方々のためにも(???)
「お、日本でもこんなに観たい人がいるんだな」と分かってもらうためにも
参加してみたい!!

という訳のわからない想いにかられまして。
申し込むだけ申し込んでみました。


都内で用意された場所は、新宿・六本木・日本橋・渋谷。
それぞれの映画館で募集期間中に100名以上のエントリーが集まったら
上映決定とのこと。

果たして、確実に上映されそうな場所はどこだろうか??

いや、それより。

>上映日時
>2015年11月6日(金)20:00 ~ 23:30 終了予定
>※途中休憩が入ります。
>※予告編はございません。本編から開始いたします。

ホームページより


なるほど。

これは、終電との絡みもあるしなぁ。
一番帰りやすい場所、もう新宿しかない。

で、申込当日。

新宿と日本橋が早々に確定。
良かった。

それにしても、日本橋とは意外でした。
いや、お勤め人の方々には便利なのかしら。


最終的には、新宿406枚、日本橋378枚、六本木144枚、渋谷167枚。
全部で1,095枚!!
日本橋は完売だったようで。


新宿での私の周囲はカンバーバッチ氏ファンと思われる女性が圧倒的に
多かったですが、他の会場はどうだったのかしら。


結論として、日本語字幕なしは私には難しすぎました。
うむ、そうだろうなと思っていた通りだった。うむ。

これは、あそこの場面だろうな
あれは、あの場面かな、と推定しつつ

お客さんが笑ったのは、なんて言ってたのかなーとか
ひたすらカンバーバッチ氏の表情と動きを追うという。

よし、来年1月になったら絶対字幕版も観に行くぞ!と心に決めた
昨年11月の出来事でした。



で、先週に字幕の付いた『ハムレット』を観ることができまして
ようやく、なるほどー、と。字幕付きの上映、ありがとうございました。ううう

色んな方が感想を書いていらっしゃるとは思うけれど、自分なりの感想も
残したいと思いつつ。
なかなか進まない今日この頃なのでありました。とほほ。
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by yui_usakame | 2016-01-30 18:56 | カンバーバッチ氏

ナショナルシアターライブ 『ハムレット』を観るまでの話を長々と。

ナショナルシアターライブ。
(以下、省略してNTライブと書かせていただきます)

英国にあるロイヤル・ナショナル・シアターで上演された舞台を映像化して
映画館で上映するという。

私が、この存在を知ったのはカンバーバッチ氏経由でして。

それは、遡ること2年前のこと。
『フランケンシュタイン』という舞台を映画館で観られるらしい、という情報が。
なんでも、共演のジョニー・リー・ミラー氏と共に、2012年度の
ローレンス・オリヴィエ賞主演男優賞受賞した作品らしい、と。


舞台終了後、自分のバイクに乗って帰っていくカンバーバッチ氏の映像を
見たことはあっても、

舞台での写真を数枚見かけたことがあっても、

舞台が映画化され、その作品を日本でも見られるとは思わなかったので
ものすごく驚いたし、嬉しかった記憶があります。


という訳で、必死になってチケットを取りまして。
抽選だし、どこの席になるかも分からないし、という状況でしたが
もう一生に一度のチャンス!!とばかりに。

抽選に当たらないかもしれない、どうしよう、どうしよう。


結局。

チケットは、あっけないほど簡単に取れたものの。
観に行こうとした前日に記録的な大雪が降り、交通機関に影響がでて。
自宅から駅までのバスも運休。泣く泣く断念。

翌日、なんとかバスも動いたので再びチケットを取り直して観に行った記憶が。


その後、あちこちの映画館でNTライブの上映が始まって。
ええ、喜ばしいことです。ちょっと、拍子抜けしたけれど。ほほほ

あの時、私のように出演者のファンの方々、演劇が好きな方々がチケットを
予約したことで
これは、上映しても大丈夫!という劇場側の判断に少しは貢献したと勝手に思って
おります。ええ、妄想です。


日本での記念すべきNTライブ第一弾の『フランケンシュタイン』に始まり、
これまでに『ザ・オーディエンス』、『スカイライト』という作品を観まして。
そして、ついにNTライブ2016のトップバッター『ハムレット』を本日観ることが
できました。


正確に書きますと。

カンバーバッチ氏の『ハムレット』を観るのは今回で2回目。

字幕なしでもよければ、と一晩限りの上映が昨年11月上旬にありまして。
まぁ、これも応募者が集まれば、という条件付きだったもので。
もしかして、成立しないかもしれないとハラハラしつつ。

そうです、これまた杞憂で希望者が集まり上映されて。
英検四級の私が、英語字幕なしで約三時間。

たっぷり堪能しました。役者さんの表情や、舞台セットを。
でも、名前とか簡単な単語以外全滅という。

それが!
今日は、ちゃんと字幕付きで。ありがたい、ありがたいことです。
関係者の皆様、ありがとうございます。

TOHOシネマズ日本橋で9:30~の回を観たのですが。
ほぼ、満席だった気がします。すごい人気だなぁ......


週末は雪が降るぞー、大変だぞーという予報を見てましたので
2014年の再来か!!と泣きたくなりましたが。
本日とても良いお天気で大変安堵いたしました。


いずれ『ハムレット』自体の感想を書きたいな、と思う今日この頃です。
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by yui_usakame | 2016-01-24 22:08

『シャーロック』と『BANANA FISH』 物語設定における個人的趣味の考察って、なんじゃそりゃ

吉田秋生さんの『BANANA FISH』というマンガをご存知でしょうか?

BANANA FISH(8) (フラワーコミックス)

吉田秋生 / 小学館



カンバーバッチ氏の写真を見ていて、ふと思い出したのです。
d0075206_23515251.jpg

なんとなく、コートが似てるだけでしょ、って、まぁ、そうなんですけどね。ほほほ


いやいや、そうじゃなくて。それだけじゃなくて。

カンバーバッチ氏を好きな方は、川原泉さんも好きな方が多い、かもしれない
ということが最近判明しまして。
はてさて、どんな関係性があるのか謎ではあるのですが。


で、別のカンバーバッチ氏ファンの方が「『BANANA FISH』が好き」といった旨の
ツイートされていたので。これは何かあるのかな?と。


で、つらつら、ぱらぱらと『BANANA FISH』を読み返しておりまして
あら、やだ、似てるじゃないの。



という訳で、ドラマ『シャーロック』とマンガ『BANANA FISH』のネタバレに
なりますので、ご注意くださいませ。







******************************************************





まぁ、ざっくりな相似点になるのですが。


1.主人公が非凡

  『シャーロック』では、「高機能社会不適合者(High-functioning Sociopath)」と
  本人自ら言ってのけてましたが、並はずれた推理力を持っている。
  そしてAKY(あえて、空気読まない)というか、ズバズバと推理したことを言い
  周囲から煙たがられてみたり・・・

  『BANANA FISH』の主人公・アッシュは、置かれた環境もあり身を守るための
  能力に長け、リーダーシップ力、カリスマ性がある、という描かれ方。
 
  2人ともパソコンを使いこなし、相手の心理を読み、どう相手の裏をかくかにも長けて
  いるという設定。


2.友達がいなかった

  シャーロックもアッシュも、人生で初めて心を開ける友人ができる訳です。
  シャーロックにとってはジョンであり、アッシュにとっては英二という日本人。
  アッシュにはショーターがいたけど、うーん、たぶん友達っていうよりは仲間であり、
  仲間の中でも親しい、ぐらいだったのかなぁ、と思ってみたり。

  そして、、、ジョンも英二も敵に拉致られる。それを主人公が命がけで救う、という。
  どちらの主人公も、心から信頼し、尊敬してくれる人物が側にいることで徐々に
  人間らしく、というか、心を溶かしていく様子がねぇ。可愛らしいんですよねぇ。

  これが、ブロマンスというのでありましょうか。
  友人との会話が、異常に甘いんですよね。野生動物が、初めて人間に慣れるような
  感じと言うか(?)、慣れると全身全霊で甘えちゃうような。(え、違う?)

  もちろん、メンタル的にですよ!!メンタル!!!(重ねるほどに、嘘くさい)


3.友達に心配かけたくなくて、1人で頑張ってしまう

  相手の弱みをつく、というのは悪のセオリー(?)ということで、シャーロックも
  アッシュも敵から脅されるわけです。「友人に危害が及んでもいいのか?」と。
  友人を傷つけたくない、心配をかけたくない、と言う想いから、友人には何も告げず
  1人で解決しようとする姿が描かれています。ううう


4.良き相談相手のオジサンがいる

  シャーロックにはレストレード警部。
  アッシュにはフリージャーナリストのロボ。
  
  実際の行動では、助けてくれるどころか足を引っ張っちゃうようなこともしちゃう
  ちょっと頼りにならないオジサン'Sだけれど。
  でも、主人公の成長を温かく見守ってくれてたり、ちょっと諭してみたり、という
  親父さん的なキャラに支えられる主人公。


5.友達が、周囲の人との輪を縮めてくれる

  主人公の友達は、主人公を取り巻く人々に難なく溶け込むことができ、
  周囲の人たちの気持ちを教えてくれたり、周囲の人々と主人公の橋渡し的なことを
  してくれる。


とまぁ、本当にざっくりではありますが。

どうやら、私はこの5点が組み込まれていると非常にハマるらしい、ということを
勝手にガッテン!したのであります。

他にも、魅力的な敵役が登場したり、勝手にライバル視する困ったチャンがいたりとか。


まぁ、そんなことを夜中につらつら考えた訳で。
夜中に書いたラブレターは、出しちゃいけないと言われてる訳で。

とりあえず、まぁ、これで本日は寝ようと思います。






  
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by yui_usakame | 2014-11-02 22:00 | -『シャーロック』

ダニエル中心かもしれない⑫

そういえば、今年6月ぐらいに報道されていた
Wikileaksの創始者 Julian Assange (ジュリアン・アサンジ) が
ファッションモデルに転身!?


こちらは、実際に行われたのでありましょうか。。。

8月には、”近く、英国のエクアドル大使館を出る”との報道もありましたが。。。

という訳で、『フィフス・エステート』ネタバレ感想文です。





***************************************************************




半ば、ダニエルの熱意に押し切られるようにしてアメリカでの記者会見に
挑むこととなったベネンジ。
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会見場所はワシントンにあるナショナル・プレスクラブ。

この記者会見をテレビで見ながら、サラさんが「ムリな戦争をするからよ」と
仰る訳であります。
映画 『フィフス・エステート』をサラさん中心で


この会見後、どうやらベネンジはNYタイムズ紙による密着取材を数日間受けた模様。
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”ホームレスのような風体”
”体臭がひどい” ”毎日携帯電話を替える”
確かに、ひどい書かれよう。

「数日間みっちり取材して 記事は僕の変人ぶりだけ」というベネンジに対し、
「でも汚れた白いソックスのくだりは笑えただろう」と笑うダニエル。

「残酷な事件と僕の靴下が同等に扱われるなんて」と空港のベンチでオカンムリ。
そこへ、ダニエルだけでなく、居合わせた全員の携帯電話が鳴りだし
空港に居るベネンジも慌てたそぶりで「通信を全部切れ」と命令。
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慌てた様子で、ノートパソコンの蓋を閉じるベネンジ。


異変に気付いたマーカスも「電話を切れ。すべて閉鎖するんだ」と仲間に叫びます。
「何事だ?」と驚くダニエル。
「追跡されないようにする」とマーカスが言ってたので、国の組織が彼らを
追跡しようとしている、ってことなのかな。

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そこへビルギッタ女史が駆け込んできて「記者から連絡で、上等兵が機密漏えいで
逮捕された」と。

「あの映像(コラテラル・マーダー)?」と聞くダニエルに、
「映像だけじゃない。50万件もの軍の機密文書や国務省の内部資料も大量に。
 史上最大の機密漏洩事件よ」

どうやら、ベネンジは逮捕されたマニング上等兵から映像だけでなく膨大な文章も
受け取っていた、と。
そして、マニングはレディーガガの音楽CDと偽って、その資料を持ち出していたらしい。

それにしても、「電話を切れ」と言われてるのに、まだ話している人たちが
後ろに2人見えるけれど、大丈夫かしら。。。

ところで、なぜマニングが捕まったのか?
あの画像を公開したことが原因だったのか?

実は、マニング自身が機密をウィキリークスに持ち込んだのは自分だ、とチャットで自慢を
していた模様。
「告発者を守らなければ」というマーカスに「でも本人が漏らしちゃ・・・」とビルギッタ女史。
うん、確かに。。。


安全な通信環境を確保できたマーカスたちがベネンジにチャットで連絡してみると
ベネンジは既に機内にいる模様。
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「マニングに弁護士が必要だ」とベネンジ。

「機密文書も受け取ったのか?」と問いかけると

「仮サイトを作っている。リンクを送る」
ベネンジが文章を受け取っていたにも関わらず黙っていたことに驚愕するメンバー。

リンクの内容は、なんとテキストで3ギガ。
「クレイジーだわ」とビルギッタ女史。

えーっと、ギガとか良く分からないので簡単に調べてみたところ
1ギガで全角5億6000万文字。400字詰め原稿用紙×140万枚。
その3倍ということですね。
英語だと、全角じゃなくて半角??すると、もっとってこと???
まぁ、とにかく、クレイジーな量な訳ですね。


「すべて公開しろ。今すぐだ」「いつ準備できる」矢継ぎ早にベネンジから書きこみが。

「精査に時間がいる。生データは危険だ」とダニエルの意見を書きこむと
「隠せば もっと危険。出した者の勝ちだ」という返事が。

「無謀すぎる」「中身が分からず、人命を危険にさらす」というダニエルからの返事に
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ベネンジ大激怒。飛行機の中ですが、大声で「俺に逆らいやがって!」と。
挙句、前の座席を蹴っちゃったりして、他の乗客の皆さんが何事!?という感じで
ベネンジを見ております。

そしてログアウトしちゃうベネンジ。今度は、ダニエルが激怒。

そこへジギーが「これを見て」と何やら画像を見せに来ます。
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「アサンジの活動はテロ行為だ。サイトは永久に封鎖すべきだ」うんぬん言われて
黙ってそれを見つめるメンバーたち。

ダニエルの携帯電話に新聞記者のニックから連絡が入ります。

「いいか、これは史上最大のニュースだぞ」「隠そうとしても無理だ」
「もう公開するしかないんだ」
「マニングと君らの将来は、今回の対応にかかっている」と。

コラテラル・マーダーの件だけでも、すでにアメリカから睨まれている訳で
ウィキリークスのメンバーだけでは対処できない、とアドバイスするニック。
まぁ、自分のところで公開してもらいたいという壮大な下心もある訳で。


ブリュッセルに到着したベネンジ。
どうやらビルギッタ女史だけに連絡をしていたようですが、そこにダニエルも
居たもんだから、またもオカンムリ。
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電車に乗りながら、話し合いをする2人。(ビルギッタ女史が、口を挟む余裕なし)

「ダニエル・エルズバーグも公開するよう警告を出していた。早く公開せねば」という
ベネンジに対し「何十万ページにも及ぶ機密文書だ。専門用語の分析もしないまま
公開する意味はなんだ?」と問うダニエル。

「それは歴史が決める」
「僕らは”素材の全文公開”が原理原則のはずだ」と息巻くベネンジ。
「告発者の身の安全は?」と食い下がるダニエル。

(どうでもよいことですが、ここで2人が持っているリュック。
 下がオレンジで、もしやお揃い?!とか。いや、本当にどーでもいいことなんですけど)


ただ、ダニエル自身も公開しなければ自分たちの身が危険ということは
納得しているようで、新聞記者のニックに連絡を取るのでありました。

ベネンジ、ダニエル、ビルギッタ女史、そしてニックの4人で会合が開かれます。
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「刺客への用心を怠るな」とニックに言われ、そわそわと周囲を見るベネンジ。
「アメリカ政府は君を殺すだけじゃすまない」と。
アメリカは今後のこともあるため、ベネンジの中傷キャンペーンをしかけてくる
と、熱弁をふるうニック。

大人しく聞いてたベネンジ、何をいうかと思えば
「驚いた。無意味な話を10分間もしゃべるとは」

いやいや、驚いたのはこちらですから!

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そうだ、そうだ、ダニエル!ビシッと言ってやって~!!
でもまぁ、完全にダニエルがニックと歩調を合わせているから、気に食わないんじゃ
ないかなぁ、と。


「それで提案は?」と、あくまで上から目線のベネンジ。

「英米独のメディアが君らとタッグを組む。アメリカ政府には(君たちを)攻撃させろ」
「(それを我々)メディアが書く」
「君をマザー・テレサのように崇高に書けば、攻撃できなくなる」

情報をメディアに渡す代わりに、ベネンジを擁護する記事をメディアが書くことで政府が
ベネンジに手出しできにくくなる、と。
つまり、ケニアでベネンジの友人2人が殺害されたときの二の舞にはならないで済むかも
しれない、ということでしょうか。

「スクープを渡せと?」
「漏洩文書の中から記事を探すのは大仕事だ。見返りなしにはできない」

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公開日を決めて、メディアの記事とウィキリークスのデータを同時公開しよう、と
提案するニック。
ただし、生データのままでは情報提供者の名前などが載っている可能性があり、
その人たちに危険が及ぶことを避けるために、そこは編集する、と。

「僕らはしない」と駄々をこねるベネンジ。

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人の命を危険にさらすような情報をだすのであれば、ベネンジの評判にかかわる。
「アメリカ合衆国政府相手に情報戦争を始めたのなら、攻撃材料を与えるな」

そう言われて少し黙るベネンジ。
「名前を検索するだけか」と、譲歩するような姿勢を見せ始めます。

そして、ダニエルの説得入ります。
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「記事になれば注目を浴びて、今までの仕事が認められる」と。
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本当?みたいな目でダニエルを見るベネンジ。

そして、何かを書き始めます。
「仮サイト用のパスワード。24時間以内にリンクを送る」と。
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まずは戦争日誌から公開。
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6週間後に、メディアとウィキリークスでそれぞれ発表する、と。
編集部分は、お互い内容を合わせる、ということで交渉成立したようです。


ちなみに、ビルギッタ女史は空港でベネンジに会って「ダニエルの話を聞いて」と
声をかけてから、このあたりのシーンまで約4分セリフなしでございました。。。
ずーっと出てるのに、セリフなし。


~つづく~
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by yui_usakame | 2014-10-05 17:49 | ―『フィフス・エステート』

ダニエル中心かもしれない⑪

夏が終わる前に『フィフス・エステート』感想文を仕上げようと思っていたのに。
気付いたら9月も終わりそうな状況。


ところで、Huluで『シャーロック』のシリーズ3が公開されましたね!
と思ったら、日本語字幕はなく英語字幕のみだったという。

そうですか、そうですか。
でも、英語字幕のためだけに海外版を購入しようか迷っていたので
これは購入しなくて済むかも。

そしたら、特典映像付のバージョンを購入する費用に回そう。ふふふ。


その前に、英語難民の私としては日本語字幕必須なので、これは角川さんに
是非とも頑張っていただかねば。
シャーロックファンが全員で、角川さんの心に直接話しかければ大丈夫かな。



という訳で、映画『フィフス・エステート』感想文の続きをば。








*******************************************************






ノルウェーでの講演会?に招かれたベネンジ。
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入国審査が厳重だったのか、遅刻してきました。

ホテルのラウンジでビルギッタ女史、ニックと歓談するベネンジ。
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これまた白髪になった理由を話してますが、毎回ストーリーが違いますなぁ。
そして急に真顔になり、今日遅れた本当の理由はCIAに尾行されていたからだ、と。

ここでビルギッタ女史が「まるで『オースティン・パワーズ』ね」と言い、ニックも
「相棒は誘拐されたって?」

・・・すみません、『オースティン・パワーズ』観たことないので、このくだりがちょっと
意味不明でありました。
(やっぱり日本語吹き替え版も見ようかなー)

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ニックの言う”相棒”とはダニエルのこと。
しかし、ここでベネンジの大人げなさ炸裂。
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「スタッフは数百人だ。1人1人覚えてられないよ」
うーそーつーきー!!!
自分入れて、5人ぐらいじゃないの?!

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今度はニックが真顔になり、いま告発しようとしている内容についてベネンジに
質問してきます。
そして「CIAが興味を持つならデカいな」と。

「信じたのか?」と不敵な笑みを浮かべるベネンジに対し
「いいや。だが、お仲間に気づいたのでね」という謎の発言。

さりげなくニックが示した方向に、こちらを見張っている男性2人組の姿が。
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「平静を装え」と忠告するニック。
「米国のスパイは おとなしい。要注意なのはロシアだ」
って、なんでニックそんなに詳しいの?!もしや、自分も見張られた体験が??

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ニックの肩越しに見えるのがロシア??ベネンジも、お酒を飲むふりしつつ確認。
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すると、いきなりニックが「376号室だ」と。
「彼女と行ってシケ込んだと思わせろ。その間にホテルを抜け出す方法を考える」
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敵の目を欺くため、ニックとは別れたふりをするベネンジ。
でも、どこか落ち着きなく、やや恐怖を感じているようでもあり。。。
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376号室にシケこんだベネンジ。
電話の相手に、朝一番でアイスランドへ来るよう指示を出しています。
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電話の相手が驚いているのは、てっきりベネンジがノルウェーにいるとばっかり
思っていたから。
ビルギッタ女史はCIAの動きについて情報収集したり、タクシーを裏口に呼ぶため
忙しく電話中。
そんな状況の中、ニックが1人興奮して「こいつは超ド級の素材だ」と叫んでます。
だけど誰も聞いちゃいない、という。

超秘密主義のベネンジが、自分のパソコンをニックに触らせるとは。
それだけ、自分の今抱えている告発が危険なことを察したのでしょうか。
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で、結局電話の相手はダニエル。頼れる相棒ダニエル。

で、こんな時に興奮冷めやらぬニックは「うち(ガーディアン紙)と組もう」と持ちかけ
「ガーディアンに賞をとらせろと?」と、にべもないベネンジ。

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おもむろに彼女の手を取ると、ニックの前から姿を消します。
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「この一刻を争うって時に、何やってんだ?!」という顔のニック。
ベネンジは、いけしゃあしゃあと「抜け出すなら変装が必要だ」と。
お姉さんも、なるほど!と言った風にノリノリで服を脱ぎ始める、という。

な、なんなんだこのシーン。
お色気シーン突入か?!と思いきや、むろんそんなことはなく。
本気で変装のために互いの洋服を替えた、ということのようです。
いや、その、CIAがそれで誤魔化せるのかとか、ね。

そして翌日、アイスランド。

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チーム・ベネンジが集合し、彼らの見つめる先には戦場の映像が流れております。
ロイター社のスタッフ2名(カメラマンと運転手)はイラク戦争で戦闘に巻き込まれて
死亡したと米軍は発表していたけれど、実は米国兵士によって攻撃されていた、という。

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「国防総省は情報提供を拒否した」というベネンジ。
「重大な隠蔽だ」というマーカス。
「これを出せば一変する。アクセス数も寄付の額も」と淡々というベネンジ。
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「タイトルはコラテラル・マーダー(巻き添え殺人)だ」というベネンジに対し
映像にショックを受け、うっすら目に涙を浮かべつつビルギッタ女史が「感情的ね」と
言うと、すかさず「悪いか?」と反論するベネンジ。

ダニエルもベネンジに「え?」って表情をすると「は?悪いか?」という表情で
返すベネンジ。

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「まず映像が本物か確かめよう。出どころは?」と言うダニエルに、大人しく
「米軍兵士から提供された」と答えるベネンジ。
バグダッドにいる遺族を追跡すべきだ、と言い「ジャーナリストなら裏を取らねば」と
さっそく動き出すダニエル。

画像の解像度を上げよう、とマーカスが何やら専門用語を言えば、
ビルギッタ女史も自分に出来ることをしようと動き出す。

「よし」と言ったベネンジ、何をするのかと思えば
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皆の視界にわざと入る位置で、一人ぼっち感を醸し出すベネンジ。

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ダニエルが来てくれたことを確認すると、ベネンジの口から
「よく人から言われたが、僕は発達障害かもしれない」
「だから人に頼ってしまうんだ」というセリフが。

最後に、「ね。僕って可哀そうでしょ?」と訴えかけるような視線。
これで何人くどいたのか。。。
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以前のウブなダニエルだったら、確実に騙されていたと思うけれど。
もうベネンジ対策万全、百戦錬磨(?)のダニエルは冷たい視線を送って
「ああ」と一言だけ。
さすがのベネンジも(あれ!?通用しない?!)という少し焦った表情。
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「映像をメディアに(流さないのか)」と言うダニエルに、「ジギーが議事堂での発表を
準備している」と。
ふん、いいもん。僕には忠実な僕・ジギーくんがいるもんね、とでも言いたげ。
「僕らの最大の機密漏洩をアイスランドで(発表するのか)?」
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「米政府と闘おう」「勇気は伝染する、そうだろ?」

言いたいことだけ言うと、ポンと肩をたたき去っていくダニエル。
すっかりお株を奪われた感のあるベネンジ、この複雑な表情であります。


~あと何回か、つづく。予定~
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by yui_usakame | 2014-09-28 21:48 | ―『フィフス・エステート』

ゴッホ~真実の手紙 ③

BBCが2010年に製作した『ゴッホ~真実の手紙』。
その日本語版について勝手に ときまして
今回の③にて完結でございます。


***************************************************


初めのうち2人の仲はうまくいっていたが、ゴッホは再び頻繁に酒を飲むようになり
ゴーギャンとの関係はギクシャクしはじめる。

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「ゴッホの行動は、どんどんおかしくなっている。どうすればいいんだろう。
 彼と私は殆ど目を合わせない。特に絵を描いているときは。
 彼は私の絵を気に入っているにもかかわらず、描いている最中にアレコレ
 文句をつける。
 このまま一緒に暮らしていたら、いつかトラブルが起きるだろう」

ゴーギャンの予感は的中。

数日後、2人は激しい口論になる。

「もう我慢できない。ゴッホと言い争いになり、私は家を飛び出した。
 1人になって頭を冷やしたかったんだ。
 すると、後ろから聞きなれた足音が聞こえてきた。
 振り向くとゴッホが私の方に向かって走ってくるところだった。
 彼はカミソリを手にしていた」


ゴッホがゴーギャンを傷つけることはなかった。
しかし、その代わりに自分の耳の一部を切り落とした。

「私だって好きでやった訳じゃない。
 一度こうなってしまうと、もうどうしようもないんだ」

11-12月、《ひまわり》を描く。
12月、精神病の発作を起こして自分の耳を切断し、入院。

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この印象的な自画像は、ゴッホが入院中に描いたもの。
ゴッホは5か月入院したあと退院して、1度は自宅へ戻る。
1889年(36歳) 1月、退院。制作再開。
しかし不安定な精神状態を自覚し、弟に「また入院したい」と訴える。


「院長様
 兄の入院を許可していただけないでしょうか。
 そして入院しても兄が絵を描きたいと言ったら、どうか自由に絵を描かせて
 いただきたいのです。
 また、食事のときワインを少しつけてもらえたら嬉しいです」

1889年5月、再び入院することになったゴッホ。
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「ここの医者たちは私が耳を切り取ったことを、発作のせいだと考えているようだ。
 あれは発作なんだろうか。
 奇妙なことに、あれ以来私の心からすっかり希望が消えてしまった。
 私は心が病んでいることを認めようと思う」

5月、サン=レミの精神病院に移る。たびたび発作に苦しむ。

心の病を自覚したゴッホは、何週間もの間 作品づくりに取り組むことが出来なかった。
しかし次第に絵に対する情熱が湧き始め、再び筆をとることになる。
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「弟よ、カンバスや絵の具、筆、タバコとチョコレートを送ってくれてありがとう。
 本当に嬉しかった。描きたくて仕方なかったから」
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「ここ数日は、近所に絵を描きに出かけている。ここは空も太陽もすばらしく美しい。
 これなら、どんどん筆が進む。私の筆づかいは、まるでバイオリンを弾く弓のようだ。
 ただ体調を崩したので、作業がはかどらなくなってしまった」


「最近の兄さんの絵には、これまでの絵には見られなかった色が使われていて
 とても素晴らしいものになっている。
 でも最近の作品を見ていると、兄さんが追い詰められているんじゃないかと
 心配になってしまうんだ。
 なぜなら兄さんがギリギリまで自分を追い込んで作品を創りだしているように
 感じられるから」


「新しい絵を送るよ。星空の絵だ」
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「これは実際に夜 描いたものだ。大地は藤色。街は青と紫。
 手前には恋人たちを小さく描いたんだ」


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「私は精神的に追い詰められているのかもしれないが、自分ではどうすることも
 できない」


入院して一年以上がたった頃、ゴッホは「そろそろ退院したい」と弟への手紙に綴る。

「私には、ここの医者たちを批判する資格はないが、ここでの生活は お世辞にも
 快適とは言えない。だから本当にここを出たいんだよ。
 半年ぐらい前にも、この病院を出たいと言ったことがあっただろう。
 医者がいるのに発作が起きたんだ。

 作品づくりの途中だったから、死を選ぶことはなかったが、そうでなければこの世を
 去っていただろう。
 弟よ、2週間、できれば1週間がいい。1週間で私を退院させてくれないか。頼む」


「彼は入院中ほぼ安定した状態だったが、何度か発作を起こした。
 そして1度発作を起こすと、しばらくの間その症状が続いてしまうのだ。
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 彼は何度も自殺を図った。絵の具を飲み込んだり、ランプの燃料に使う灯油を
飲んでしまったり。
 しかし1か月ほどすると症状は治まり、精神状態が安定してきて情熱的に絵を
 描き始めた。

 今日、彼は退院したいと言い出した。ここを出てフランスの北部に住みたいと
 言っている」


1890年(37歳) 5月、パリ郊外のオーヴェール=シュル=オワーズに転居。

1890年5月、精神科医・ポール・ガシェの診察を受けるためフランス北部へ移り住む。
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ゴッホは知り合いの家の屋根裏に部屋を借りた。

「ここにやってきて、だいぶ気が紛れたよ。
 この間はガシェ医師の肖像画を描いたんだ。彼の顔の色ときたら、まるで太陽にジリジリと
 焼かれた煉瓦のようだ。
 赤い髪、白い帽子、青い背景。彼はとても神経質な人だ」

「でも私の自画像に似ている。彼は私の助けになってくれるのだろうか」


ゴッホは医師であるガシェと良い友人になった。
ガシェは、よく話を聞いてくれた。しかし、それでもまだゴッホは孤独だった。
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「病気になってからというもの、私はずっと孤独を感じているんだ。
 いっそのこと死んでしまおうかと考えることもあるが、そんな恐ろしい考えは
 直ぐに打ち消しているよ。

 絵を描いている時だけが生きていることを実感できるのだ。
 私は負け犬だ。それが私が受け入れるべき運命。
 それはもう変わらない。

 弟よ、私はお金のことでお前を困らせているのではないかと、ずっと気にして
 いたんだよ。伝えたいことは沢山あるんだが、すべての望みが絶たれた今
 そのことを書いても意味がないように思うんだ。

 せめて今手がけている作品について話そう。
 荒れた空の下の小麦畑を描いた素晴らしい絵だ。
 私はこの絵で悲しみと孤独感を表現したいと思っている。
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 身体には、くれぐれも気を付けて。   お前を愛する兄より」

(ちなみに、番組では『カラスのいる麦畑』が最後の作品とは明言して
おりませんでした。)

これがゴッホが弟に宛てた最後の手紙となった。
この手紙を書いた4日後、ゴッホは銃で胸を撃ち自殺を図った。

すぐに命を落とさなかった彼は、自力で屋根裏部屋へと上り、その2日後、
彼は37歳で この世を去ることになる。


「兄は、もう楽になりたいと言い、永遠に旅立ってしまった。
 皮肉なことに人々は兄が居なくなった今になって彼の才能を称えている」


ゴッホのことを本当に理解していたのは、弟のテオただ1人だった。

そのテオもゴッホの死から半年後、後を追うように33歳でこの世を去った。


ゴッホとテオは同じ墓地に並んで葬られた。
墓を覆うツタが兄弟をしっかりとむすびつけているように見える。

ゴッホそして弟のテオ。
彼ら2人の絆は、今もなおこうして固く結ばれている。

7月27日、小銃で自分を撃ち、2日後に死去。
1891年 弟テオ、死去。
1892年 アムステルダムでテオの未亡人の世話によりゴッホ展が開催される。
1901年 ベルナイム・ジュヌ画廊で回顧展。ヴラマンクらが感銘を受ける。
1905年 アムステルダム国立美術館で大回顧展が開催される。



ゴッホの作品を制作順に見られるページが、こちらにありました

毎度のことながら、Wikipediaによりますと

>約10年の間に、油絵約860点、水彩画約150点、素描約1030点、版画約10点を残し、
>手紙に描き込んだスケッチ約130点も合わせると、2100以上の絵を残した


平均1.7日に1作品産み出すペース。
油絵のイメージが強いのですが、水彩画の作品もあるのですね。。。


それにしても、なんという弟テオの愛情の深さ。

いくら兄とはいえ、いくら才能豊かな人とはいえ、正直やっていることが一途すぎて。
一途というか、極端と言うか。。。
根底にあるのは、困っている人を助けたいという正義感、優しい想いなんだけれども
自分自身が、どうゆう立場なのか、ということを判断する部分は棚上げと言うか。

もし従姉や他の人が彼の愛を受け入れていたら、ゴッホの人生は変わったのか。
もしかしたら、彼は生活のために絵を描いて生計を立てることを諦めたかもしれないし。

でもでも、あの気質は変わらないような気もするから、テオがもっと仕送りの額を
増やさなきゃいけない事態になっていたかもしれないし。。。

いまさら、もし、なんて120年ぐらい前のことを考えても仕方ないのですが。


カンバーバッチ氏の憂いを帯びた顔、絶望の中でみせる笑顔、泣き顔、体育座わり
などなど魅せられるシーンが沢山ありました。
衣装も色々ありましたし。むふふ。
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この番組を見る機会はないと諦めきっていたので、思いがけない夏の思い出と
なりました。
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by yui_usakame | 2014-08-30 21:00 | ―『ゴッホ~真実の手紙』

ゴッホ~真実の手紙 ②

BBCが2010年に製作した『ゴッホ~真実の手紙』。
その日本語バージョンについて書いております。

①は、こちらです


**************************************************************


ゴッホは都会(ハーグ)を離れ、オランダの農村地帯に移り住む。
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「ここは最高の場所だ。幸せな人生とは自然と触れ合いながら暮らすこと。
 私は今、夕暮れの光の中で草を焼く人を描いている。
 この間は小さな小屋を見つけた。自然に囲まれた美しい小屋だ」


しかしゴッホは次第に孤独を感じるようになり
「人は一人では生きられない。孤独には耐えられない。
 人間にとって最も必要なのは、やはり家族なんだ」

孤独に耐えきれなくなったゴッホは、仲たがいしていた両親の元へ
帰ることを決心する。

「息子を家においてやり、絵を描かせることにした。
息子は自分が住む部屋を改装して欲しいと言っている。
寒さをしのげれば十分に住めるはずだ」と父親。
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「家族は渋々私を家に入れた。まるで野良犬を仕方なく家に入れるかのように。
 家に入れてはやるが、家族の邪魔をしたり、うるさく吠えたりするな、とでも
 言いたげだ。動物と同じ扱いだ」

家族との関係はうまくいってなかったが、ゴッホはこの頃から素晴らしい作品を
残すようになる。

この時期、ゴッホは自分の作品に徐々に色彩を取り入れ始める。
それは、風景画だけでなく人物画にも。
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「今は人の顔を描いている。まだほんの練習の段階だが少なくとも30枚は描いた」

「これは農家の人々の絵」
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『ジャガイモを食べる人々(1885年)』

「彼らは小さな明かりの下でジャガイモを食べている。
 テーブルの上の皿に手を伸ばしてね。その手は大地を耕した手だ。
 自らの手で育てた作物を食べる。彼らは自分たちの力で食べ物を手にしたんだ」
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テオやゴッホの友人で画家仲間のラッパルトは、この絵を評価しなかった。

「友よ、君ならもっと上手く描けるはずだ。
 まず、後ろの女性の手が不自然だ。
 それにコーヒーポットを持つ この人物は取っ手をきちんと握っていないぞ。
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 とすると、このポットはどうなっているんだ?宙に浮いているのか?」

「それから、この男性には膝がないし腕も短すぎる。 おまけに鼻も変だ」

「もっと実物に忠実に描くべきだ。そう思わないか?」


ラッパルトからの手紙には、他にもこんなことが書いてあった。
「君の父上が亡くなったと聞き、私は君からの連絡を待っていたがこなかった」

ゴッホは手紙の中で、父の死については殆ど触れていない。
その関係は良くなかったにもかかわらず、ゴッホは父親の死にショックを受けていた。


彼は父親の聖書を描いた。
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「ページが白っぽく見える聖書の絵だ。表紙は皮で、背景は黒。
 これを一日で描きあげたんだ」

父を亡くしたゴッホは、故郷・オランダを離れ芸術の都・パリを目指す。
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1886年2月、ゴッホはパリに移り住み、弟のテオと一緒に暮らし始める。
ゴッホはパリの持つ芸術的な雰囲気に浸りながら新しい作品を生み出そうとした。

1886年(33歳) パリで弟テオと同居。
ロートレック、ゴーギャンらと知り合う。
印象派を理解しはじめ、色彩が明るくなる。浮世絵の影響を受ける。



「久しぶりに会った兄は、依然とずいぶん性格が変わったような気がするが
 私たちは仲良く暮らしている」とテオ。

「今の課題は良い肖像画を描くこと」
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肖像画を描くためにゴッホが注目したのは、自分と同じオランダ出身の画家・レンブラントだった。

レンブラントは数多くの自画像を残している。
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「これがレンブラントの肖像画。
 彼は自分を皺だらけで歯が抜けた一人の老人として描いている。
 最初は鏡を見て、自分の顔をスケッチする。
 そして、そのあとは暫く目を閉じて自分の顔を思い浮かべる。
 今度は鏡を使わずに記憶だけを頼りに自画像を描いていく。
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 なんだか悲しくなるな。私もいつかは、このような老人になる運命なのだから」

ゴッホは最初、暗い茶色の絵の具で自画像を描き始めた。
しかし、彼の筆づかいや色彩は次第に変化していく。
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当時流行っていた色に影響を受け、より軽やかでカラフルになっていった。

「1人の画家でも様々なパターンの肖像画を描けるということを示したい。
 それだけでなく、これまでになかった色彩の使い手にもなりたいんだ」


「兄ゴッホの絵は、まだ一枚も売れていないが他の画家と作品を交換することは
 あるようだ。彼は有名な画家のアトリエを訪ねて色々な画家と仲良くしているという」

しかし、人付き合いの苦手なゴッホは画家仲間たちとの交流には、あまり熱心では
なかった。

そしてゴッホと同じように、もう一人、社交的でない画家がいた。
のちにゴッホと深い関わりを持つようになるポール・ゴーギャン。

この頃、ゴッホとゴーギャンは日本の浮世絵に興味を持っていた。

「日本の浮世絵はカラフルで明るくて本当に素晴らしい。
 私は数えきれないほど沢山集めてしまったよ」
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ゴッホは最初は浮世絵のコピーをしていただけだったが、やがて少しずつ自分流に
アレンジするようになり、ついには自分の作品に取り入れるようになった。
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例えば『タンギー爺さん』と名付けられた作品の背景にも浮世絵をイメージしたものが
描かれている。
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精力的に作品づくりに取り組む一方で、ゴッホには悪い習慣がついてしまう。
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彼は浴びるほど酒を飲み始めたのだ。
その結果、健康が損なわれただけではなく弟テオからの信頼も失ってしまった。


「まるで兄の中に2人の違った人格が存在しているかのようだ。
 1人は才能豊かで優しいが、もう1人は自分勝手で冷たい人間だ。
 これまで兄のことを親友だと思ってきた。だが今はちがう」


2人の間には口喧嘩が絶えなかった。
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そんな生活に嫌気がさしたゴッホはパリを離れる決意をする。

1888年(35歳) 2月、「日本の光」を求めて南仏アルルに移る。

「私はアルルに向かう列車の中から見える、その美しい風景に息をのんだ。
 それは日本の浮世絵に負けないほど素晴らしいものだった。
 太陽はキラキラと輝き、夕日が野山をオレンジ色に染めている。
 なんて魅力的なんだろう!」
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アルルに着くとゴッホは一軒家を借り、すぐに製作に取り掛かる。

5月、「黄色い家」を借り、画家たちとの共同生活を企てる。

そしてゴッホの作品の色彩は、次第に色鮮やかになっていった。

「私は35歳になって初めて ここアルルの地へやってきた。
 できることなら25歳の時に、この地に来たかった。
 10年前の私は、暗い色の絵ばかり描いていたから。
 もう浮世絵は必要ない。なぜなら、ここには同じぐらい美しい風景が
 広がっているから」
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「今年は、この地で大いに作品づくりに励みたいと思う」


アルルに来てから前向きになっていたゴッホだが、1人きりの寂しさが
彼の精神を少しずつ蝕んでいく。
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「誰とも口をきかないまま何日も過ぎていく。
 誰かと話すのはレストランで食事を頼むときぐらい。
 私は、こんな風に1人ぼっちで過ごすのがとても不安だ」


そしてゴッホは手紙を書く。

「我が友 ゴーギャンへ

 アルルに家を借りた。もし君が南フランスの風景を描きたいと思うなら
 そして、私と同様、作品作りに没頭したいと思うなら、ここはまさに
 うってつけの場所だ。
 もしよかったら、ここで一緒に製作に励まないか」

「私の弟に、毎月1枚の絵を渡す。それが家賃の代わりだ」
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ゴーギャンと同居することを願って、大輪の向日葵でアトリエを飾った。


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「これは私の寝室を描いたもの。最終的にはステンドグラスのような色をつけたいと
 思っている。なかなか面白い作業になりそうだ」

1888年10月、ゴーギャンがアルルへとやってくる。
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数日後、同じテーマで作品を描こうと2人で古代ローマ時代の墓地に出掛けた。
ゴッホは実際の景色を見ながら描き、背景には工場も描かれている。
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一方ゴーギャンは、記憶をもとに作品を描きあげていった。

ゴーギャンが時間をかけ念入りに完成させている間に、ゴッホはさらに2枚
別の絵を仕上げた。
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「ゴーギャンは彼自身も気づかぬうちに、やり方を少し変えるべきだと
 教えてくれた。
 そして私も今、記憶をもとに書いている。
 これまでの作品を題材にして、思い出しながらね」

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これは、ゴッホが記憶をもとに書いた作品の1つ。
そこにはゴーギャンの影響が強く感じられる。

「巨大なレモンイエローの太陽。黄緑色の空とピンク色の雲。
 畑は紫色で、人物と樹は紺色だ」

しかし、記憶だけで描く方法はゴッホには合わなかったようで、彼はすぐに
元の描き方に戻った。


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「最近2枚の絵を描いた。
 1つは赤いタイルの上に置かれた黄色い椅子。もう1つは赤と緑に染まった
 ゴーギャンの椅子。ゴーギャンの椅子には小説とロウソクが置いてあるんだ。
 なかなか面白いだろう」


~③へつづく~
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by yui_usakame | 2014-08-29 00:01 | ―『ゴッホ~真実の手紙』

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